石鎚山へ行こう!
面河から
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霧ガ迫へ
距離 約2.3km
標高差 約560m
国道・県道
林道
徒歩
下記写真の場所
水場

登山口に立つ鳥居をくぐります。

最初は自然石を積んだ石段の連続。
森の中をジグザグと上を目指します。
滑らないよう、注意しましょう。

一気に高度を稼ぐような感じがします。
汗が噴き出るけど、ほんの序の口。
こんな長い石段で挫けてたら、お山には逢えません。



石段を登り切ると道標に出会います。
「山頂まで ← 6750m/4時間02分
登山口まで → 400m/10分」
数字に負けないよう、一息入れてがんばりましょう。

森はとてつもなく緑に溢れています。
太陽が葉っぱを透かして届くから、空気も緑色。
ここまでの登りで息が上がった分、体内の空気も総入れ替え完了。



わずかに傾斜がゆるみます。
足下は岩が多いので気をつけます。

太い倒木も切り込みがあって乗り越えるのも楽です。



木段で縦に進んだり-

小さな谷を横切ったり。
山裾を少しずつ回り込んでいく感じ。

危険箇所には木道があるので安心。



標高1000mを越えた辺りにある大岩の小さな尾根でまた一休み。
耳を澄ますと、
石鎚スカイラインを走るバイクの音が遠く響いてきます。
面河川のせせらぎはもう聞こえない高さになりました。

「頂上へ 6000m
登山口へ 880m」



道ばたにそびえる巨木。
真の樹齢は倒れるまで分からない。

道の真ん中にあるブナの倒木には-

なんと手のひら大のキノコだらけ。
でも、毒キノコのツキヨタケだ!

隣の木にもニョキニョキ、ニョキ。
肉厚で美味しそうですが、
食べると中毒起こします (>_<)



霧ガ迫の水場から落ちてくるせせらぎを右に聴きながら歩きます。

倒木のトンネルをくぐる時、ふと足元を見たら-

岩の間から清水が湧いていました。
何日、何ヶ月、何年前の雨かなぁ?
面河の森は巨大なダムです。



みどり、ミドリ、緑、碧、翠…。
一帯は国定公園+国有林。

近所の山では巡り会えない巨木だらけ。
抱きついて木の鼓動を聞きたくなります。
木は黙ってグチも聞いてくれます。



標高も1200mを過ぎ、そろそろくたびれた頃、
霧ガ迫の水場に到着します。
ちょっと広くなってて、
岩の間から清水がじょろじょろと湧いています。

“迫(サコ)”とは、山が迫った場所=“谷”の意味です。

カラダ生き返るお水です。
このルートにはマグカップが必須です。

「山頂まで ← 5400m/3時間10分
登山口まで → 1750m/35分」
前の道標から1時間以上経ってます。

潤ったら、もうひとがんばり。
もう少し、急な登りを続けましょう。



ササの中に尖った大きな古株。
回り込んだら-

裏側は中に人が隠れられるくらい、朽ちていました。

やっと、尾根に出ました。
面河山の南に延びる尾根のひとつです。
左側がやっと開けた分、道も明るくなっています。
虫たちも元気です。



急傾斜が無くなり、森を眺める余裕も出てきます。
目線を変えて-

モミにツガにブナに…。
よその山だったら“主”クラスの巨木ばかり。

空はミドリイロ。

これまでの石段登りに比べたらずいぶんと楽です。

木の根に倒木に、乗り越え、乗り越え。

小さなキノコがぴょこぴょこ。
蛍光色してて、夜中は光ってそう。



さあ、いよいよ、石鎚山とご対面!
奥の石鎚山も撮ろうとして、道が暗くなってしまいました。
ホントはもっと明るいです。

「山頂まで ← 4850m/2時間45分
登山口まで → 2300m/45分」

こちらから見る石鎚山は無骨な岩塊。
険しさがいっそ引き立ってます。

これからは尾根付近を歩きます。

ひとりごと

登山口から石鎚山が見えるまでのこの部分がもっともしんどい部分です。
縦にもどんどん登って、じわじわと石鎚に近づいてかないといけないし。
体力的にはまだ元気でしんどさはそんなに感じなくても、後で効いてきます。
また、足下は岩が多く、素直に歩かせてくれません。
その表面は時にうっすらと苔むしてて、グリップしきれない靴底が不意に滑って慌てさせてくれます。
ちなみに、帰り道、思いっきりこけました。
こけた拍子に左腕を思いっきり岩の角にぶつけ、痛いやら驚いたらでした。

足下ばかり気になる区間ですけど、ふと、辺りを見渡すとそこはまるで原生林のような森のただ中。
ふた抱え、三抱えしても囲みきれない太い幹を有した樹木が、たくましい根を張って立ちまくっています。
日の光を競って取り合い、枝葉を拡げるせいで、青空は緑のフィルターの向こうです。
森林浴しまくりの森はジブリ・アニメに出てきそうなくらい清清して気持ちいいです。

朽ちかけた樹の表面にはキノコが生えてます。
うーん、なぞキノコ…。
いっぱい生えてたけど、毒キノコじゃなきゃ、食べ甲斐ありそう。

耳を澄ませば、ピーピー、ピーチクパーチク、鳥も競ってさえずってます。
キノコも花も樹もだけど、鳥の名前も全然覚えられないので、鳴くもの、飛ぶもの、器用に幹を登るもの、みんな“鳥”さん。

小さな谷には、数日前に降った雨のおかげもあって清水が湧いてました。
マグカップ、持ってきててヨカッタ。
土小屋からのルートでは水場はほとんどありません。
この面河ルートでは、標高1800mのシコクシラベの森までの間で何カ所か出会えました。
背中に2リットル背負っていったんですけど、結局余ってしまいました。
水が豊富なのも、森のおかげです。

森を抜ければ念願の石鎚山に出会えます。
切り立つ南西壁、尖って見える山頂、ギザギザの稜線。
面河側から初めて見た姿にしばしうっとりしたのでした。

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