黒山・棟山
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仏峠から黒山へ
距離 約1km
標高差 約270m
国道・県道
林道
徒歩
下記写真の場所
水場
  

林道黒山線沿いにある伐採地の登山口から登ります。
道端に枝の束がどさっどさっと置いてありました。

林の縁に道が付いています。

鎌倉山を遠望。



  

林の縁を登ると丁字路に。
左折し-

ここからは木立の中を歩いて行きます。
間もなく-



  

仏峠のX字型の分かれ道に着きます。
黒山山頂へは左斜めに曲がります。
えぐれて、まっすぐに続く道は海に向かって下る道です。

振り返ると、左が牛ヶ峯へ、右がいま登ってきた道です。

石には、「上 かみなだ 下 うちこ」
「大正14年…」

「右 ふもと 左 うしのみね」
と、刻まれています。

分かれ道からまっすぐ「かみなだ」の方へ行くと、すぐに出会う立派な石積み。

「新道開鑿碑」
人夫の数や、工費などが刻まれています。

正面から見るとより立派で、石積みと云うより、石塚です。

正面の不揃いの石段を上がらせてもらうと-

一番高いところにある石仏の前へ。
合掌。

峠から垣間見える灘の海。

石仏への挨拶が済んだら、
道を戻って、の分かれ道から山頂へ。
鳥越峠側の道と違い、鮮明な山道が続いています。
こちらも尾根伝いに登りますので、
傾斜が急なところもあります。



なだらかな、ちいさな肩のような場所も。
けもの道が右に下り分かれたりしながら道は-

遠い昔に石積みされた路肩に出会ったりしつつ-



白いプレートに出会います。

ほとんど見えないんですけど、
「黒山神社 →」と書かれています。
油性マジックでもお山ではすぐ色褪せてしまいます。

  

分かれ道。
右の道沿いにある-

この赤テープを目印に頼って、右の道を登ります。



  

少しきつめの坂を登っていると、右側が明るくなりました。
海寄り(北側)の尾根に合流したようです。
右奥の林の中、スポットライトのように陽が差してる場所に何か見えたので、
行ってみると-

せり出した岩の上に-

祠がありました。

黒山神社の跡でしょうか?

登りは続きます…。



緩やかな場所に着いてほっと一息。

境界の杭に沿って尾根を歩くと-



尾根の右側が切り立ってるようで、
見晴らしを楽しみに覗いてみると-

海がわずかに見えました。
でも、葉っぱが生い茂る夏頃は多分見えないかも。



植林された木々が目立ち始め、
急にマウンド状に土が盛り上がった場所が登場。
上に出ると、小さなステージのような平らな地形があり-

その先に更にもう一段。
ちょっと登りづらそうだったので、
倒木の上を平均台みたく歩いて-

上に出たら、更に広く平らな場所が現れました。



いかにも城址って感じの地形を歩き-

郭の跡だろう、平らな場所が棚田状に続き-

最上段へと-

獣道を“く”字に登れば-



最上段は楕円状に平らかなテーブルになっています。
奥へ、イバラに気をつけながら進めば-

黒山山頂に到着です!

ひとりごと

立派な石積みと石仏が見守る文字通りの仏峠。
昔、峠を越えるこの道は内子の石畳の方と双海の上灘を結び、物資や人が行き交う、重要な街道でした。
黒山や牛ヶ峯は東西に長い稜線を有しています。
海から見ても、山から見ても、まるで壁のように立ちふさがり、往来を邪魔しています。
鳥越峠や仏峠は山の鞍部に位置し、このいらで楽に越えられる唯一の場所です。
鳥越峠は県道化され、この仏峠は昔のまま。
荷を背負って険しい山道を行き交う人々を、石仏は見つめ続けてきたのでしょう。
立派に積まれた石はまるでひとつの芸術のようです。
この地方で暮らす人たちの感謝の心が築いた芸術です。

山頂への登山道は、途中、分かれ道があったりするものの、鳥越峠側に比べたら格段に歩きやすいです。
麓から見える黒山の稜線とほぼ同じラインで、山頂を目指します。
周囲は混んだ自然林や植林帯で、見晴らしはほとんどありません。
海が近いのに、ちょっとそれだけがもったいないかな。
って、観光用のお山でも登山道でもないから、大きなお世話なんですけど。

山頂付近のテーブル状の地形は城址を連想させて、とっても興味深いものがあります。
ここ、黒山城は、豊臣秀吉の四国侵攻の際、東中予の河野氏の城を堕としていった小早川軍の襲来にも耐えたんだそうで。
その時の城主はその前にもあちこちに出陣し、長曽我部氏を追い払ってた戦上手の様子。
城砦づくりも堅牢で巧妙な造りだったのかなぁ。
平らな部分が階段状になって結構あると云うことは、砦や館、柵もそれなりにあったりして。
ホラ貝が吹き鳴らされ、伝言を携えた兵が走り回る。
山頂の本丸には、甲冑に身をくるんだ武者が刀や槍を手に、城下を埋め尽くしてる秀吉軍を見下ろしている…。
強者どもが夢の跡…。
城址に行くと、ついつい、想像が膨らんでしまいます。
結構広いので、城址好きな人は縄張り(城の造りを図面におこすこと)に林の中を走り回るのも楽しいと思われます。

黒山でもまた2方向から登って疲れました。
“コ”字型の石積みを見つけられたりして、汗した甲斐はちゃんとありました。
でも、寄り道に時間をとられたり、飲み水(ペットボトル)を落として喉が渇いたり、カギが壊れたり。
予定してたお山まわりはほとんどできなくなりました。
おまけに、パンクして、パンク修理を自分でしたけど失敗したりで、マイナスも実は多かった…。
山歩きも人生も、マイナス、多いな-。
山あり谷あり。
いや、山もあったけど、崖や沢、穴も多すぎ。
回り道ばっかりしてるけど、時々、絶景に出会えてるし、いつの間にか頂も踏んでる。
苦労して立った頂がヤブまみれな時もある。
登ったら、また、下らなきゃならない、ヤブまみれの道を。
悪いことだって人生経験ら。
そーじゃないと、パンク上等でスクーターで林道突っ込んで、マイナーなお山を楽しんだりできなくなっちゃう。
がんばって、がんばって、ご飯が美味しく食べられたり、ぐっすり眠れたら、それが生き物として一番なのかも知れない。

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