興居島のお山
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小富士へ
距離 約1.0km
標高差 約280m
国道・県道
一般道
林道
徒歩
下記写真の場所
送電鉄塔・アンテナ施設

高浜港から興居島へ渡ります。

伊予鉄高浜駅の真っ正面の岸壁にフェリーが着岸します。
待合所は信号交差点の角にあり、
海側は有料駐車場になっています。
フェリーの運賃は船内で支払います。
船が着岸したら係員の誘導に従って乗船して下さい。
人が先で、車両は出港の数分前まで乗船できません。

泊行きと由良行きの二便が就航しています。
それも注意して下さい。

今回は、高浜港から泊港行きのフェリーに乗船。
小富士登山なら泊行きが便利です。
海水浴なら由良行きかな。

スクーターは車両甲板の脇に駐車。
出港と共に船員さんが運賃徴収に回ってきます。

10分ほどの船旅です。
2階でのんびり過ごすのもよし。
小さい船なので、船探検も早々に終了。

どんどん近づいて大きくなる興居島。

泊港に近づくにつれ、目指す小富士が正面に。
小富士中央のタテに見える筋は、谷に電柱が立ち並んでいるため。
山頂にある石鎚山勧請所などに送電しています。
登山道はその谷筋の左にある尾根に付けられています。
登ってる時は全然、尾根っぽくはないけど。
ほぼ、泊港からまっすぐ登っていく感じです。

さて、小富士の左にある-

黒崎という岬にあるお山は黒崎山といいます。
今回は登れませんでしたけど、
ここには大蛇が棲んでいたという伝説があります。
大蛇のお相手は三津にいたそうで、
四十島で逢い引きしたんだとか。
でも、逢い引き姿を目撃すると必ず病気になるという。
岬の南岸には遊びに行っちゃいけないと云われたそうです。



泊港に到着!
左側に新しい待合所。
その後ろのしおかぜ公園も最近、
きれいに整備された感じでした。
フェリーを降りた突き当たりの道路が県道195号興居島循環線。
左が御手洗方面、右が船越・由良方面となります。
スクーターは待合所付近に駐めました。

県道に出てすぐ左にある-

  

デイケアセンターの裏の小道へ入ります。

センターの駐車場のポールに-

「小富士登山道→」の案内があります。

  

20mほどで右にある狭い路地に-

入ります。

軽トラのあるお宅の塀に「小富士登山道→」。

路地の奥には、いかにも島って感じの階段があって、足慣らしに登ります。

階段を登り切り、振り返って。



狭い路地が交差する、
どこか懐かしい風景が残る家並みです。

島四国の案内が道端に。

車不可の小道は-

やがてみかん畑の中に出て-



農道と交差します。
小屋の角のポールには最後の「小富士登山道→」の案内。
この農道を右の方から上って来れば、
ココまでは車で来られます。

雨が少ない時期、みかん畑はスプリンクラーが活躍。
道端のスプリンクラーが動いてたらちょっと厄介。
タイミングよく駆け抜けましょう。



  

ダムとの分かれ道。
舗装が白くきれいな右の方はダムへ行っちゃいます。
左のあぜ道を進み-

道なりに左に曲がると、まるであぜ道。
みかんの樹のすぐ横を、モノラックの軌道に沿って登り-



あぜ道の突き当たりを右折します。
この先、こんな風に見晴らしが悪くなります。
なので、曲がる前に麓を見下ろして-

  

興居島と高浜に挟まれた四十島瀬戸、
由良湾の青い海原を満喫。

小屋の横を通る辺りから雑木がトンネル状態…。
トトロの寝ぐらに続いてるようなトンネルなら楽しいけど、
待っていたのはクモの巣ばっかり。
とほほ。
温暖な島のヤブ蚊はずっと元気だし、
今更ながら、クモがいない冬から春先がおすすめです。

な、なんだ!?
突然、目の前に飛び出てきた物体。
隣の畑からはみ出してきた、はぐれキウイでした。



みかん畑の上部で一時的に開けます。

  

手前のお山は黒崎山。
四十島瀬戸越しに高浜・三津から松山市街地方面を。
この角度からだと、
松山は松山城、大峰ヶ台、弁天山など、
小さな丘陵だらけに見えます。
天気が良ければ石鎚山系も遠望できるんですけど、
皿ヶ峰連峰さえ、見えず、残念。

今度は、アケビ?

トンネルは続くよ、どこまでも。

微妙な低さの倒木。
はってくぐるか、無理矢理またぐか…。



トンネルとクモの巣に辟易しそうな頃、
また開けてほっと一息したんだけど、
つる植物は元気だし、道を夏草が覆ってるし、
飛んで逃げるバッタにキックされるし。

高度が少し上がって三津の港も見えてきました。

傾斜が少し増して、石段出現。
古そうな石段でした。
でも、草まみれだと見えなくてつまづく…。

誰かが付けた目印の白リボンがひらり。
でも、無くても迷うことはない、かな。



標高180m付近で道がくぃっと右折します。
夏草まみれで道筋が判別不明っぽいけど、
正面は混んだ森なので-

比較的、開けた?方が道だと自然に分かる感じでした。
この辺りからササが悪者です。

肩幅くらいの狭い道なのに、
右路肩がササに隠れて見えません。
草を踏み抜いたり、路肩を踏み外すと、
びっくりするし、結構、腰にきます。



石段を確かめ確かめ、クモの巣を払いつつ、
がんばって歩いてたら、
時々、海がちらり。



山頂に送電する電信柱に出会う所で、
道が左にくぃっと曲がります。
少し登ったら-



また、右へ、くぃっと曲がります。

標高250mを越え、竹が目立ってきました。

竹はクモの巣を払うのに適しています。
しならせつつ、ビュンビュン。
クモの巣のタテ糸を断ち切って進んでいたら-

右の竹林を突っ切るわき道がありました。
何だろう?と、入ってみたら-



赤い施設出現。
航路標識?
なんの施設かわからないので-

後ろに回り込んでみようとしましたけど、
草が元気で行けず。
結局、正確には分からず仕舞い。
船のための施設かな。



わき道のあるところから程なく、お社に到着です。
右にそれて-

立派な石鳥居をくぐり-

合掌。

「石鎚山吹揚山大権現勧請所」

社の右に「開ける日…平成20年3月ごろ」と書かれた、
タイムカプセルの印がありました。
過ぎてるんだけど、忘れちゃったのかな?

実は、左側にも同じような杭が数本。
地元の小学生らでもが記念登山して埋めたのかな?

そんなお社の左側へ出て、登山道に戻り、
裏に拡がる竹林の中へ踏み込みます。

セミの抜け殻。

先人が付けた目印も頼りに進めば-



小富士山頂に到着です!
三角点は竹林の日陰にひっそり隠れています。

「小富士」三等三角点。
標高は、282.34mです

左の陽だまりに航空施設。
太山寺の経ヶ森山頂にあったのと同じものですね。

注意書きも同じ。

見上げると、竹が追いついちゃってました。
伐採しなくていいのかなぁ?

ひとりごと

朝、早起きしたのをいいことに、のんびりお弁当作り。
さらに余裕こいて、TV見てたら熱中してしまい、あっという間に9時過ぎ。
そこから慌てて家を出たものだから、途中でカメラを持ってきてないことに気づき、Uターン。
変な余裕がある朝はいつも、忘れ物したり、ドタバタな朝となることがよくあります。
結局、10時10分発のフェリーに飛び乗りました。
子どもの頃に乗って以来、久方ぶりすぎる興居島行きフェリー。
運賃は乗船してから、大きながま口を首から提げて回ってくる船員さんに払います。
手荷物扱いになるスクーター代含めて、490円。
10分の間に充分見て回れるくらい小さなフェリー。
僕のほかにスクーターが2台と数台の自転車、トラックが1台、歩いて乗ったお客さんは数人程度。
朝、島を出る人は多くても、渡る人は少ないようです。
船は青い海を滑るように渡り、特に固定もしないスクーターが倒れるようなうねりもない、静かな瀬戸の海。
短くても、船旅はなんだか楽しい。

着いた泊港は、最近、整備されたのかな、舗装もきれいでした。
さすがに、港の前には散髪屋さんしか、お店がないけど、お山の傾斜に沿って並ぶ混んだ家並みは、いかにも島っぽい風景。
ノーヘルで走るスクーターのおばちゃんとか結構いて、ホントはダメなんだけど。
島って、おおらかだなぁ。

さて、小富士山の登り口はすぐ見つかりました。
案内通りに進んでいけばいいんですけど、ダムとの分岐がちょっと迷うかな。
怪しいガイドブックにはダムの方に進むような、間違った解説してるのもあります。
あの分岐にも案内があればいいのにって、思いました。

その後、山道に突入した僕を待っていたのは、クモの巣、また、クモの巣。
往来の少ない夏山では必ず行く手を阻んでくる、最悪の邪魔もの。
興居島は冬でも温暖な島。
まだ秋の素振りも見せない島は、クモも吸血昆虫もお元気さん。
数mおきに張られたクモの巣を断ち切る度に立ち止まるので、時間が余計にかかりました。
時には数匹が数センチの距離で巣を張り合ったマンションみたいなところも。
共食いしないのかなぁ。
それにしても、島のクモの巣のタテ糸は強力。
切れない糸が何度、顔にひっかかったことか。
タテ糸はくっつかないからいいけど。
参っちゃうのは渦を巻いてる横糸。
あれがくっつくとゴミまでひっついちゃう。
たまに、クモまで付いてきちゃう。
面倒でも、慎重に巣を払い避けて歩きました。

ちなみに、クモの専門家は、クモの巣とクモの網は区別しています。
巣は、クモの糸でできた家、住み家のこと。
よく見る放射状の縦糸と渦巻く横糸でできていて、虫を捕まえる罠は、網です。
今回、払いまくったのは、正確に云うと、クモの網になります。

登るほどに、ササのヤブが酷くなり、そのせいで路肩を踏み外したりしました。

勧請所のお社に着いて、やったーって叫びたいところでした。
腰を下ろして休みたかったけど、雑草がぼーぼーで、一休みもままなりませんでした。
血を吸いそうな羽虫も飛んでくるし。
お社に手を合わせ、この後もどうか無事に登れますようにと祈願して、三角点へ向かいました。

三角点は竹林の中にあって、すぐ見つかりました。
戻る時、竹林はぐるりと似た風景で、軽く方向音痴になりました。

航空施設の根元は陽だまりの空間で、アゲハみたいな大きな蝶たちがダンスしていました。
蝶には見えるのか、クモの巣があってもひらりと避けて飛び回ります。
思えば、低農薬の畑が増えたせいでしょうか。
蝶々も少しずつ還ってきて、数を増やしている、そんな気がします。

下山は、登りにきれいにクモの巣を取り除いたせいで、早足で下れました。
でも、最初の頃にやっつけた巣はすでに再建を始めてました。
クモには申し訳ないけど、また、切らせていただきました。

それにしても、九月にはいっても日差しはキツく、風は涼やかなのに汗びっしょり。
港の休憩所横の公園でバシャバシャ、顔を洗ってなんとか生き返りました。
その後、南へ向かい、黒崎山を目指しました。
途中、農道の道幅いっぱいに張られた巨大なクモの巣にスクーターごと引っかかりました。
一瞬で突っ切ったけど、一体、いつから、人が入ってなかったんだろう?
みかん畑の作業小屋で道は行き止まりました。
山頂へ向かう道を探しましたが見つからず、さっきのクモの巣のこともあって、あきらめました。
冬なら雑草も落ち着いて登れるかも。

というわけで、港に引き返し、島の北を目指しました。

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