北三方東尾根
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土居森~皿ヶナル~潰ヶ森~北三方ヶ森
距離 約1.3km
標高差 約100m
国道・県道
林道・農道・私道
徒歩
下記写真の場所
送電鉄塔・アンテナ施設

土居森(といのもり)は特に凸凹していますが-

やがて、じわじわと下りが多くなります。



伐採された林を横目に歩いていると、
東(右)からの風がよく吹き抜けるところがあって-

隙間から今治市街が見下ろせました。
今治国際ホテルのタワーが見えましたよ。



土居森から下り続け、なんと40mも下にある皿ヶナルに到着。
焼ヶ峠や黒松ヶ森と同じ高さに逆戻りです。

皿ヶナルは漢字で書くなら“皿ヶ成”または“皿ヶ平”でしょうか。
地名の“成”は、“ナルイ”または“ゆるい”が語源です。
高所にある平地や山腹の傾斜が緩やかな場所を意味します。
写真の場所は平らかで、周囲が皿状に盛り上がっているので、
皿ヶ成=皿ヶナルになったと思われます。

林の中に送電鉄塔が立っています。
でも、いまは使われていません。
周りの木の方が高くなってます。

碍子(がいし)も落っこちてました。
隣には四国のみちの道標。



小ピークっぽい、潰ヶ森(つえがもり)を通過。
相変わらず、松山側の林はすっきりしてます。
北三方ヶ森の南の支尾根が透けて見えてます。
北三方ヶ森の頂は真っ正面で夏は見えにくいです。

潰ヶ森を過ぎればほとんど登りっぱなしに。
心なしか、道の感じが変わった気がしました。
地質が変わったのか、腐葉土がないせいか、
雨で表土が流れちゃったのか、気のせいか…。

古地図を調べてみると、石手川周辺には
“潰”の字を使ったお山がいくつか見つかります。
崩れやすい地質を表しているのでしょう。
傘のように雨から護ってくれる木が無いと、
雨水ですぐ浸食されてしまいます。



北三方ヶ森の肩(というより、首の付け根)辺りに着くと、
今治側(右)の傾斜がキツくなり、
自然に景色が透けて見え出しました。

  

おお! 今治北部から島だらけのしまなみ海道、広島まで一望です!。
ホントは木が邪魔してもっと視界が狭いけど。
写真中央から左に伸びてる岬の先端は梶取ノ鼻。
高山、塔ノ峰、海山、近見山など波方の山地があって、
来島海峡大橋、写真右端は今治市街。

久しぶりのパノラマに足を止めちゃいましたけど、
もう少し登ればもっとよく見えるところがあります。

しんどくて、下向いて歩いてたら、
山の栗のイガを見つけました。
すっかり、秋なんですね。
天候不順だったせいか、どれも小さくて、
リスやネズミのごちそう探し、苦労しそうです。



最後の小さい下り。
鞍部を抜けたら-

今度こそ、最後の坂です。
林の奥に明るく光って見える境界こそが山頂です。

山頂が見えてきました。
なのに、またパノラマに惹かれ、寄り道です。
今治側(右)の林が更に透け透けになってるところを発見。
ちょいと道を外れてみました。

さっきには見切れてた今治市街がちゃんと見えました。

  

アップにするとこんな感じです。
邪魔な木が少ない分、撮影に向いた場所です。

さて、山頂は目の前、とっとと行きましょう。



やっとこさ、北三方ヶ森に到着です!
寄り道した分、日もだいぶ傾いて真正面から差しています。
昼間なら明るい山頂も日陰で、黄色みがかった光線に包まれていました。
当然、こんな時間(午後5時前)に人なんか、いません。

山頂の松山側の様子です。
四国のみちの道標の前の白くなったところが登ってきた道です。
写真右が四国のみちのつづき。
高縄山方面に通じています。
玉川木地の嵯峨子林道ルートもあちら。

「←水ヶ峠3.9km 高縄山6.0km→」

「北三方」三等三角点、標高は、977.56mです。
“勝手”山頂標も取り払われ、スッキリしています。

四国のみち上では「北三方ヶ森休憩地」という位置づけになってて、
テーブルセットがふたつも用意されています。

北三方が森

 この北三方ヶ森は、標高978mあり、西は北条市、北東部は玉川町、南西部は松山市と2市1町の境界線上に位置し、北西の方角に北条市内や鹿島の他、遠く芸予諸島まで見渡すことができます。
 ここから山方向に延びる尾根を分水嶺として北西側は立岩川となって北条方面へ、北東側は蒼社川、玉川ダムを経て今治方面へ、南側は石手川ダムを経て松山方面へ、それぞれ豊かな水を供給しています。
 また、この付近は奥道後玉川県立自然公園に指定されていますから、自然を大切にすると共に、素晴らしい緑を守るため、火の跡始末は入念に行い絶対に山火事など起こさぬよう十分注意してください。

松山側の間伐が随分進み、
以前、森の中にあったこの台も丸見え。

こっちは四国のみちのつづき(高縄山方面)。

さて、今治側の景色をゆっくり堪能しましょう。

木が成長して解説版にあった北条市内方面は見渡すことができません。
でも、反対の東方面は朝倉の山山、
更には西条市街までも遠望することができました。

  

真北、瀬戸内海を挟んで対岸の広島県まで見えました。
エントツのある建物は竹原市にある火力発電所。

  

しまなみ海道の来島海峡大橋。

今治市街地。
蒼社川が大きく右にカーブしてるように見えています。

国道317号線沿い、玉川町の谷。

  

東の方の、山の下地が丸見えのお山は、
山火事に遭った笠松山・世田山。
煤は大方、洗い流されたみたいだけど、緑はまだ復活せず。

  

さらに東。
西条市街がちらり。
もっと向こうにあるのはもしかして香川との県境尾根?
右端のとんがりお山は五葉が森です。

ひとりごと

3ヶ月も山歩してないと、歩くペースなんかも忘れちゃうもんですね。
歩き始めてすぐの階段で体内のグリコーゲン、ほとんど使い果たしちゃったみたいでした。
それに、こんなにアップダウンがあるとは想像してなくて。
もっと簡単に登りっぱなしの尾根のように思ってたのも失敗でした。
スポーツドリンクも500mlしか持ってきてなくて。
ちびちび節約して飲む感じって、イヤなもんです。

山頂を離れたのは夕方5時前。
夏なら全然明るいけど、「秋の日は釣瓶落し」って云うくらい、秋冬にはこんな時間にいちゃいけません。
“でも、後は下りだもの、登りの半分の時間で帰れるさ!”なんて、甘~い考えも、すぐに吹っ飛びました。
登ってきた時に小ピークで下った坂は、すべて、登り坂となって立ち塞がるのです!
登り坂を前に、何度足が止まったことやら…。
でも、のんびり休んでると、太陽はどんどん沈んでしまうし、森の奥からは夕闇がわらわら湧いてきて、段々、心細くなる。
おまけに、頭の上でカラスに「カーカー!!(人間、帰れ!帰れ!)」って盛んに鳴くし。
誰に云ってるのか分からない文句をぶつぶつ云いながら、がんばって、がんばって歩きました。
水ヶ峠直前の佛坂は階段が急で長くて、ヒザの軟骨がすり切れました。
踏み外したら最後だなぁって、思いながらゆっくり降りて、水ヶ峠に着いた頃には、

この暗さ。
日没には間にあったけど、太陽はとっくに山の蔭でした。

登ったり下ったり、小ピークだらけ、階段だらけでしんどかった、なんて、散散、四国のみちのせいにしてきましたけど、
一番の失敗は、午後の3時前なんかに入山したことです。
せめて12時、1時に入ってれば、黒松ヶ森の「水ヶ峠」三角点を探し出すこともできました。

アドベンチャーレーサーなら、アップダウンする地形をジェットコースターみたいに楽しめるんでしょうね。
僕も5月頃の、山歩ばっかりしてる時だったら、走って帰ってきたかも。
尾根歩き好きな方にはおすすめです!
お出かけの際は、早めの入山と水やお菓子をいっぱい持ってってくださいね。
北三方ヶ森のベンチで食べるお弁当、ひと味違いますよ!

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