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| 北水ヶ尾根(きたみずおね)は、北三方ヶ森から水ヶ峠にかけて連なる山並みです。 ※水ヶ峠の北と南の山並みを区別するために、便宜上、“北”三方ヶ森と“水ヶ”峠から命名しました。 (水ヶ峠以南~南三方ヶ森=白潰間は“南水ヶ尾根”。) 北水ヶ尾根は愛媛県松山市と今治市の市境尾根です。 北三方ヶ森を頂点に水ヶ峠まで大小のピークがいくつも肩を寄せ合っています。 延長は北西から南東に向かってほぼ直線の4kmほど、標高差は南下がりで約280mです。 現代の国土地理院発行の地図には北三方ヶ森と水ヶ峠の名前しか見あたりません。 けれど、明治時代に作製された「温泉郡地図 地誌付」には、北から、 潰ヶ森(つえがもり)、皿ヶナル、土居森(といのもり)、焼ヶ峠(やけがとう)、黒松ヶ森、マキガモリ、佛ヶ森(ほとけがもり)、大佛(おおぼとけ)の名が記されています。 小ピーク級の頂にこれほど多くの名前が冠されているのは、この一帯が古くから大切に護られてきた証しです。 人工林が多く、シャクナゲなどの自然林は少なめです。 水ヶ峠は松山と今治を結ぶ古峠です。 海回りの今治街道と並んで、松山と今治を結ぶ重要な街道として多くの人馬が行き交いました。 けれど、明治以降は車道化されなかったため、山越えする人はほとんどありませんでした。 平成9年(1997)、国道317号線の延伸化に伴って尾根(黒松ヶ森の真下)を貫いて水ヶ峠トンネル(全長2804m)が完成。 街道は、峠を“越す”から、“くぐる”スタイルに変わってゆきましたが、水ヶ峠自体は松山側の林道が直下まで延びたくらいで、古峠の姿をとどめています。 “水”ヶ峠というくらい、このエリアを埋め尽くす森林は緑のダムとなって雨水を貯え、放出しています。 北水、南水の尾根は小さな分水嶺にもなっていて、西に流れると石手川、東は蒼社川となって、それぞれ、松山平野を潤して伊予灘へ、今治平野を経て燧灘へと至ります。 けれど、元は建材用に大規模に植林された森林で、国産木材の価格低下とともに整備が追いつかない山が増えていました。 市部の人口増加と水利用の変化で水源かん養林としての重要度が増したのは水事情が悪化し始めた近年のことです。 松山・今治両市の水道水源保護区域に指定され、森林の保護・整備が頻繁に行われるかたわら、市民ボランティアによる植林活動なども実施されています。 北三方ヶ森については、「北三方ヶ森へ行こう!」をご覧下さい。 今治側から水ヶ峠に至るルート、水ヶ峠以南~伊之子山間については、「伊之子山へ行こう!」をご覧下さい。 尾根上にはよく踏まれた登山道が開通しています。 この登山道は「四国のみち」に指定されていて、当区間は環境省ルートの15番「北三方ヶ森へのみち」(高縄寺~北三方ヶ森~水ヶ峠)の一部です。 道標も多く迷うことはありませんが、水ヶ峠よりの2/3は階段状に整備された急坂が多くなっています。 凸凹する地形に忠実にたどっているため、アップダウンの連続となっています。 北三方ヶ森から水ヶ峠へ下っているのに小ピークの前に必ず上り坂が待っているので、距離の割に手強いです。 |
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