岩柄山・真松嶺・柿王寺森
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岩柄山へ
距離 約1.3km
標高差 約280m
国道・県道
一般道
林道
徒歩
下記写真の場所
送電鉄塔・アンテナ施設
見晴らしあり

初めは国道317号線沿いにある石手川ダムから。
直前にある雄嶽隧道の前からダムを撮影。
この辺りは路側帯も狭く、車も結構なスピードで走り抜けるので、
写真撮るのも、ちょっと危ない。

放水中。

隧道を抜けるとダム本体を見晴らせる、
その名も「みはらし公園」。
展望台があります。

(6月撮影。)
見晴らし公園は展望台のほか、公衆トイレや-

  

湖面の間近へ下れる遊歩道もあります。

螺旋階段で二階へ。
周りの壁には-

石手川ダムについてお勉強できるフリップがたくさん。
お子様におすすめ、大人もためになります。

二階の展望スペースは、初夏の頃は、
ツバメの巣があって、ぴーちくぱーちく賑やかです。

こんな景色を眺めることができます。
ダムの向こうに見えるのは奥道後の杉立山。

みはらし公園から少し戻り、ダムの上を通って対岸へ。

ダムの真ん中辺りから、ダム湖(白鷺湖)の方を見て。
午後になると水鳥たちが帰ってきますけど、
昼間の湖面は静まりかえっています。
これから目指す岩柄山が正面に見えて、左奥は大月山。

下流側。
石手川が削った谷の、左は杉立山、右は城の山の尾根。

真下をのぞき込むとこんな感じ。
国道を外れて宿野町集落沿いの道を進むと、
ダムを真下から見られる場所へたどり着けます。



  

渡りきるとダムの管理支所の前は丁字路になっています。
まっすぐ行くと宿間地区へ下る狭い道。
目指す岩柄山は左折します。

「国土交通省
 松山河川国道事務所
 石手川ダム管理支所」

管理支所前にて左折し、ダム湖の東岸にある車道へ。

国道に比べたら交通量は圧倒的に少ないです。
でも、たまに来る対向車や、散歩してる人にも注意。



  

ダム湖側に待避所のある場所が、
岩柄山の尾根を越えて青波町へ通じる山道の入口(写真右)です。
今回はここに駐車し、歩いて登りました。

目印は、奥道後(二)1の電柱。

湖側に丸太がまるでベンチみたく置かれてます。
腰を下ろすと-

水鳥の学校が見えました。
バードウォッチングしに訪れる人もいるみたい。

  

では、登山開始。
見ての通り、狭くて、いきなり急坂です。
なので、歩いて登ることにしました。

道の脇に、四電の送電鉄塔案内杭。
22番が差す坂の上へ。

地元の軽トラとかたまに通ります。
すれ違える場所がないので、徒歩で正解。

この道は堂野峠を越えて青波地区に至る、
通称「炭の道」と呼ばれる古道の一部です。



谷の上部に竹林が現れたら-

  

左急カーブ。
右に分岐があるけど無視して-

曲がると、道は竹林の奥へと続いています。

  

ここはおよそ標高300m。
ダムが見下ろせて、正面のお山は湧ヶ渕公園の上にそびえる城の山。
その尾根越しに、道後平野や、伊予市沖の海もちらり。

周りはとてもきれいに耕作された竹林。
木洩れ日(竹洩れ日?)が注ぐ明るい道です。
ただの竹林ではなく、タケノコ畑です。



  

シートで覆われた堆肥がある尾根へ。
岩柄山、青波は右へくぃっと曲がるんですけど、
左へ曲がると-

地図に322m標高点が打たれた小ピークで、
その北側はシイタケ茸畑になってました。
ほだ木が整然と並んでいて壮観です。

はぐれシイタケ。
全部収穫された後のようで、
隅っこに一株だけ発見しました。

  

さて、続き。
(写真は肥料の辺りから撮影)登ってくるとこんな風に、
くぃっと右に急に曲がり、尾根に付けられた道を登ります。

右は竹林、左は間伐された人工林。
道端に丸太の山が点在してます。

間伐された林を通して、ダム湖にかかる黒田橋がちらり。



坂の上、左に広場。
農機具小屋などがあって、
広場からは-

さっき見えてた黒田橋ほか、ダム湖が渓谷みたいに見えました。

広場から右へ道が曲がり登ると、タケノコ収穫作業用の小屋。
背負子やカゴがぶら下がっていました。



左カーブの先で道が二手に分かれます。
右は堂野峠越えして青波へ出る“炭の道”。
目指す岩柄山は左の林道へ進みます。

分岐の脇には四電の杭があったりします。
巡視路ともここでサヨナラです。

  

木立が切れて日差しも降り注ぎ、杉立山(写真左)も見えてきました。
もう少し登るともっとよく見える場所があるので、
もちっとがんばって登ります。



  

右カーブ。
カーブの内側に支線がありますけど、この支線は行き止まりです。
ただ、登ってみると見晴らしも良く、右上には-

ダムから見えた白い反射板が立っています。

雑木が混んでて近づけませんでした。

  

反射板のおかげで邪魔な高い木木が無く、見晴らし良好です。
ダム湖と城の山に、城の山の北側にある湯山柳の集落も見えました。
もう少し道を登って-

  

もっとよく見える場所へ。
ここいらは城の山(419.9m)とほぼ同じ高さです。
(写真左の)杉立山と(写真中央の)城の山に挟まれた、
石手川が流れる谷の奥、道後平野をアップにしてみると-

  

こんな感じに見えます。
伊予市から双海にかけての弓なりに反った海岸線や、
双海の山並みが青く霞んで見えました。

さて、景色を楽しんだら下へ戻り-

林道を奥へ進みます。
逆に少し下るくらいの傾斜で、
左カーブの先に-



  

分岐があります。
右の上り坂へ進み、ますます登ると-

とっても急坂、おまけにふかふかの真砂土。
キャタピラじゃないと登れない状態です。

右にくいっと曲がれば、
もうすぐ行き止まりで、そこが-



  

尾根へ取り付く場所です。
少し上に見えてる尾根へ、
けもの道みたいな踏み跡をたどって登ると-

  

すぐに尾根に出られます。
山頂は左へ。
その前に、帰りのことを考えて-

降り口に赤テープを巻いてから出発しました。
雑木と人工林の狭間の尾根を登ります。

植林地にはピンクテープがありました。
境界画定用のテープみたい。
決して登山者のための目印ではないけど、
山頂まで点点と出会います。

尾根沿いの薄い踏み跡をたどってると-



標高450mほどの小ピークへ。
まっすぐ抜けると-

下り坂の先に日なたが見えます。
降りてみると-



そこは山頂手前の鞍部で、左(西)は太い竹が密生する竹林で、
右(東)はきれいに伐採され、竹林はずっと下に拡がっています。
見晴らしがよくて-

  

日浦地区の南部に拡がる山並みを見ることができました。
大きく見えるのは、
福見川地区の山上にある今治谷の背後にそびえる河原樋山です。

鞍部からは北に山頂が見えます。
後、60mほど登ります。

山頂に近づくほどに傾斜がアップする感じです。
竹の間隔の広いところを選んで通り抜け-

尾根に沿って登って行けば-

雑木林に侵入してた竹がいなくなり、
ちょっと混んだくらいの自然豊富な森になれば-



岩柄山山頂に到着です!
ピンクリボンが巻かれた樹の数m前方に-

三角点があります。

「西山」三等三角点。
標高は、507.26mです。

訪問当時、森は秋一色。
葉っぱの形は様々。

見上げると黄色く染まった葉の間から-

午後の太陽が顔を出していました。

この辺りに湯山柳、玉谷、青波の境界があるはずですが、
山頂には境界の杭が見当たりません。
気になったので、もう少し、北へ進んでみました。



小さく下った後、歩きやすい林の尾根を軽く登ると-

  

また東側が開けています。
今度は(写真左から)大月山に、北三方ヶ森、
水ヶ峠、白潰までの今治市との境界山地や、
明神ヶ森、福見山の東温市との境になる山並みまで、
ずらーっと見渡すことができました。

この小ピークの先にまた小ピークがあるようです。



岩がゴロゴロ顔を出した次の小ピークが-

三つの町の境が交わるピークみたいです。
ちょっと太めの杭がありました。

森が切れていましたので、覗いてみると、
そこは若いスギが植えられて間がないようで、
おかげで、また、見晴らし上上。

松山市東部の山並みがまた見えました。
山並みだけ、アップにしてみると-

  

こんな風に、大月山から福見山まで気持ちよく見渡すことができました。
次の目標地、柿王寺森も福見山の手前に見ることができました。
今治、東温との境になる山並みは、
なかなか一望できる場所が少ないので、足を伸ばしてラッキーでした。

ひとりごと

お天気に誘われ、岩柄山へ出かけました。
この夏は、前に一度、登ろうと麓までは来てました。
でも、気分がノラなくて結局、やめて帰ったことがありました。
郊外の夏山って云うのは、いろいろお邪魔虫も多いし…。

岩柄山って云っても誰もピンと来ないと思います。
石手川ダムの対岸にあるお山って云えば、松山に住んでる方なら、なんとなく思い出していただけるのではないでしょうか。

三角点の戸籍みたいな書類の『点の記』には、点名「西山」、俗称「岩ガラ」と記載されています。
花崗岩の塊とか、掘ったらいくらでも出て来そうな、真砂土質なお山です。
昔の人が耕作中、岩がガラガラ出て来たので岩柄山って呼び始めたのかも。

石手川ダムは、国道がまだ今治まで抜けてない頃、何回か遊びきてました。
子供の頃だから、移動は自転車です。
ダム直前のあの坂道は、自転車ではめっちゃしんどかった。
でも、友達と一緒だったから、なにかと気が紛れて上れるもんです。
その頃は通るクルマもホントに少なかったから、安全でした。
米野々とか日浦の方なんて、とっても素朴な郷。
石手川も清流そのもの。
家の近所まで流れてくると、変な川の匂いがしてたけど、ダムの奥に行けば、面河川くらい、きれいでした。
酷い干ばつだった年、ダムの底に沈んだ建物が顔を出したってニュースで見て、自転車で見に行ったことも。
ちょっと遠いところって感じが好きだったのか、なにかと遊びに行きました。

水ヶ峠トンネルが開通後、夜中も車が走るようになり、ゴミを捨てに来る人も。
日浦の人たちにとってはあまりいい状況じゃなくなったのかなぁ。

さて、石手川ダム。
ちょっと余談。
みなさん、ダムカードって知ってます?
全国のいくつかのダムでなんとトレーディングカードが配布されてます。
ダムマニアにはたまらないコレクターズアイテム。
国土交通省、水資源機構、四国電力などが所轄しているダムで配布されています。
ダムにある管理所や資料館・展示館などを直接訪ねて、カードをいただきます。
石手川ダム管理支所では、9:00~17:00、土・日・祝日は除く平日にもらえますよ。

石手川ダムを渡り、管理支所の向かいからダム湖の東岸にある車道へ。
この道は淋しいくらい、誰もいません。
野鳥のさえずりや、路面を覆う枯葉を踏みしめる音だけが聞こえてて、ほっとできる場所のひとつ。
山道の入口に着くと、車が一台いました。
どうやら、バードウォッチングに来てたみたいで、丸太に腰掛け、湖面を泳ぐ渡り鳥を双眼鏡で眺めてらっしゃいました。
僕は、花も木も名前を覚えられなくて、鳥の名前もちんぷんかんぷん。
泳いでたら水鳥ってくらいの区別しかできません。

国土交通省「河川水辺の国勢調査」 によると、
アオサギ、アオジ、アオバト、アカゲラ、アトリ、イカル、ウグイス、エナガ、オオルリ、オシドリ。
カイツブリ、カケス、カワガラス、カワセミ、カワラヒワ、キジバト、キセキレイ、キビタキ、クロジ、ゴイサギ、コゲラ、コサギ、コジュケイ。
サンコウチョウ、シジュウカラ、シメ、ジョウビタキ、シロハラ、スズメ、セグロセキレイ。
ツバメ、ツミ。
ハイタカ、ハクセキレイ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、バン、ヒヨドリ、フクロウ、ホオジロ、ホトトギス。
マガモ、ミヤマホオジロ、メジロ、メボソムシクイ、モズ。
ヤブサメ、ヤマガラ。
ルリビタキ。
などの鳥がみられるようです。

さてさて。
青波へ行ける山道は入口がとっても急で、まるで地元民以外は入っちゃいけないと安易に示唆しているみたいに感じます。
一見ではどこに通じてるのかも分かんないし、行き止まりが待ち構えてそう。
私道だったらりしたら農家のおじさんに怒られそうとか、
ま、いろいろ想像してしまうのが僕の悪いクセなんですけど。
夏に来た時に山歩をやめた理由も、そんな雰囲気を勝手に感じたからでもありました。

今回は下にスクーターを駐め、歩いて登りました。
登ってみると、スクーターで上っても全然問題ない雰囲気で、軽くしんどい分、後悔したけど。
でも、このページを見て下さるみなさんは車移動の方も多いので、車で入りづらそうな道は徒歩で検証するのが親切ってもの。
そう自分に言い訳しながら、とことこ、山歩。

この辺りの竹林はほとんどタケノコ畑。
岩柄山の竹林はきちんと手が入ってて、森を浸食する竹林とは別格です。
湯山地区で採られるタケノコは「湯山筍」といって、これまた別格。
文化年間(1810年頃)、杉立村の宮本作右衛門がお伊勢参りした時、京都から持ち帰った2本の種竹が最初だそうです。
タケノコのシーズンには、「朝堀タケノコあります」みたいな手書きの看板を国道沿いで見かけることができますね。

藪漕ぎを覚悟してましたが、登れば登るほど見晴らしも良くなりました。
森に分け入った後も竹林を背にした鞍部でも見晴らせました。
案ずるよりってヤツでした。
比較的楽に登ることができました。

夏なら枝葉が混んで歩きずらそうな尾根も、秋ならスイスイ。
郊外のお山はやっぱり、秋から。

予定より早く、山頂を踏むことができました。
“午後から山歩”で、日没より早く帰宅できるのもうれしいですね。
祠もなんにもないお山だったけど、満足でした。

その後、岩柄山の後、そのまま青波へ下り、柿王寺森まで行くつもりでした。
その前に荷物チェックしたら、GPSやデジカメの充電池セットを家に忘れて来たことに気が付きました。
替えの電池がないと記録が残せなくなるなぁ…。
なので、岩柄山のみで下山しました。

実は、充電池のほかに、スクーターに水筒や地図まで置いてきてました。
ちゃんと持ってきておいて、スクーターに置き忘れてくるなんて、バカ…。
次に紹介する柿王寺森へ出かけた時も、今度はストックを忘れてしてしまい、慌てて一旦帰宅したり…。
この頃、ホント、緊張感無さ過ぎです、反省。

近所のお山っていう気楽さが油断をさせるのかなぁ?

近所だろうとお山はお山。
森の中に入ったらリスクは同じ。
腹が立つのも同じ。

あれこれ気をつけて登山しましょうとか、偉そうに云ってる自分が恥ずかしいです、とほほ。

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