石鎚神社山頂社があるピークは石鎚山の山頂のひとつです。
弥山、天狗岳、南尖鋒を合わせた総称が石鎚山です。
山頂社があるところは“弥山”と呼ばれ、標高は1974mです。
標高1982mの西日本最高峰は弥山から南に離れた所にある“天狗岳”です。
その向こうに天狗岳とほぼ同じ高さの南尖鋒があります。

平成10年9月から平成14年10月にかけ、
頂上周辺のリニューアル工事が行われました。
社殿や山小屋もそのときに新築。
鎖場の迂回路も同時期に今の形に生まれ変わりました。
崖側の岩などはよくできた人工の造景岩です。

石鎚神社頂上社です。
神札授与所の下の石垣は避難小屋となっています。
後の長屋は頂上山荘です。
山荘は成就の白石旅館さんから石鎚神社に経営が移りました。
ただの山小屋ではなく、社務所、参籠所も兼ねています。
営業期間は5月の連休から11月初旬まで。
1階は売店・休憩所・食堂、2階が宿泊スペース(大部屋)。
完全予約制で、問い合わせは石鎚神社へ。

山頂は少しでも風が吹けば夏でも身震いする時があります。
そんな時は山荘に逃げ込んでストーブで暖を取りましょう。

頂上社の裏には柵に囲まれた鳥居が鎮座。
その後ろには鎖がぐるぐるに巻かれた岩塊があります。
まるで何かを封印しているような…。
暴れん坊の天狗を封印しているのかな?

山頂からの眺めです。
お山が左に傾いて見えるのは、
左斜面がズパっと切れ落ち断崖になっているからです。

山頂山荘や愛大小屋に一泊してゆったり歩きたい、
面河ルートと堂ヶ森縦走ルート方面。

二ノ森、鞍瀬ノ頭、堂ヶ森へと続く山並み。
雲海の下に道後平野が沈んでいます。

最高峰の天狗岳へ向かいました。
あのピークこそが西日本最高地点の1982m。
でも、細い尾根を歩いて行かねばなりません。
左右とも切り立って、足の震えが止まりません。
特に左側は垂直の崖。
一歩一歩確実に、はうように進みました。

左側はこの通り、200mの絶壁。
日陰部分は凍てついていました。
靴底がずるっと滑った時はもう心臓が止まるくらい焦りまくり。


天狗岳山頂、石鎚山の最高峰です!
2、3人でいっぱいになる狭い岩の上に小さな祠がちょこんと乗っています。
合掌。
奥に見えるのは南尖峰。

弥山を振り返って。
青い壁の三の鎖小屋が斜面にへばりついているのがよく分ります。
山頂部分をアップにすると-

山頂小屋などはこんな狭い場所に並んで建っています。
よくぞこんな困難な場所を整備したものですね。
自然に手を加えることには賛否両論あると思いますが、
現場で汗を流して働かれた職人さんたちには脱帽です。

さて。
天狗岳の向こうにはもう一つ、同じく高さの南尖峰。
その後ろは墓場尾根と呼ばれ、大砲岩など奇岩群が控えています。
土小屋からのもう一つのルート「東稜ルート」は、
ガスっている辺りの尾根を登って来ます。


おまけ。
ブロッケン現象に出会えました、ラッキー!
石鎚山はガスが湧きやすい山です。
朝、土小屋を出たときは快晴だったのに、
山頂に着いたら雲の中だったということはよくあります。
晴れたパノラマも素晴らしいですが、
生き物のように躍動する雲の様を見るのもまた楽しかったりします。
龍が登るような雲が湧き上がり、
尾根を越えて面河側へ流れ下ると壮大な雲の滝に変わったり、
写真のようなブロッケン現象は曇った日だからこその光景です。

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