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| 瀬戸内海国立公園。 世田山と笠松山は、標高300mほどの尾根や小ピークが繋がりあった山塊を形作っています。 山塊は道前(周桑)平野と今治平野を分かつ場所に位置しています。 山頂は350m足らずと低い割に、田園風景から瀬戸の海、石鎚連峰や高縄山系の山並みまで、盛りだくさんの展望が楽しめます。 その見晴らしの良さと交通・防衛の要衝という側面から「伊予の剣」と呼ばれ、中世には山頂に城砦が築かれました。 特に、世田山に築かれた世田山城は、「世田山城が落ちると伊予の国は亡ぶ」といわれる程の最重要軍事拠点でした。 南北朝の争乱以来、3度の激しい戦の舞台となった一帯は古戦場蹟として保護され、「歴史のこみち」と命名された登山道(遊歩道)も整備されています。
南北朝の合戦の後もこの地は戦渦に巻き込まれます。 正平19年(1364)には河野通朝と細川頼之との戦いが、100年後の文明11年(1479年)には細川義春と河野通生との戦も繰り広げられました。 世田山の東麓には、「世田薬師」の愛称の方が有名な栴壇(せんだん)寺があります。 四国曼荼羅札所・第36番。 神亀元年(724)、四国を訪れた行基が教えを施し歩いた際、世田の山上に出現した薬師如来の姿を栴檀の木に刻み、寺を開いたことから、栴壇(せんだん)寺と名付けられたそうです。 (ちなみに、ことわざの”栴檀は双葉より芳し”の“栴檀”は白檀の木。栴檀と白檀は似ていますけど別種です。) 世田薬師は「きうり封じ」で有名です。 きうり封じは江戸時代より伝わる秘法で、キュウリに病気を封じ込めます。 どんな難病も三年続けて“きうり封じ”されると「ね」が切れるほどだそうです。 夏の土用丑の日に行われます。 → 世田薬師オフィシャルサイト 世田山山頂直下に奥の院があります。 昭和2年に麓に移るまで本堂だった場所、旧本堂の竜の彫刻は左甚五郎の作とも伝えられています。 登山道沿いのうぐいす谷にはお大師さん由来のあかの水、船曳き地蔵、訪問当時は石を切り出して建立中の大きな石仏にも出会えます。 世田山山頂には展望台が、南へ尾根を辿ると巨石が露頭する見晴台があり、海から山から素晴らしい眺望が得られます。 笠松山山頂には姫宮神社観音堂が、朝倉・今治の町並みを見守るように建っています。 石段を北へ下ると広々とした山頂広場が設けられています。 笠松山北麓から田園拡がる朝倉谷一帯は、古代・弥生時代中期末の遺構も多数、出土しています。 「朝倉下経田遺跡」と呼ばれ、世田・笠松の山裾だけでも、行者原古墳群、山越古墳、野田山古墳群、野々瀬遺跡、野々瀬古墳群・七間塚古墳などがあります。 (2008年8月26日緊急アップ!!) 2008年8月24日夕方、笠松山にて山火事が発生しました!山全体が燃えるような勢いで、発生から48時間で107haの山林が焼失しました。 26日になって雨が降ったこともあり、26日午後5時、ようやく鎮火が確認されました。 民家がある集落方向への延焼は食い止められ、けが人や民家への被害はないものの、一時、最も近い集落まで約150mの距離にまでに迫りました。 今治市と西条市および県は対策本部を設置し、今治市は約50世帯に避難勧告を出して4世帯5人が避難しました。 延焼の恐れが出てきた西条市側も、障害者施設など2施設の計100人以上が自主避難となりました。 消防隊員や自衛隊員ら、約970人態勢でヘリコプター十数機による消火活動が行われ、けれど、笠松山には登山道のほか、消防車両車が入れるような道がないため、消火活動は困難を極めました。 ニュース映像では、闇夜に赤々と燃え上がる炎や、森に隠れて見えなかった登山道が黒く煤けた山肌にくっきりと露出する姿、遠くたなびく煙などが映し出されました。山火事が発生した原因はまだ分かっていません。 一般的に、入山者のタバコのポイ捨てやたき火の不始末、放火、麓での野焼きの飛び火などが人為的な山火事の原因のトップです。 自然発生的な原因は微々たるもので、山火事のほとんどは人為的です。 この夏は渇水対策協議会が招集されるほどの小雨傾向で、県内のお山はどこも酷く乾燥していました。 ロケット花火などの微少な火でも、カラカラに乾いた落ち葉を引火させるには充分だったでしょう。 山火事によって失われた自然は、十年単位の時間をかけないと元には戻りません! 日帰り登山では、必要のない火は絶対、山に持ち込まないようにしましょう! (笠松山・世田山で火なんか必要ありません!) 山火事直後の笠松山の様子は、「山火事後の笠松山へ」をご覧下さい。 |
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