久万の岩屋山
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せり割行場と岩屋山
距離 約650m
標高差 約100m
徒歩
注意など

せり割行場をお詣りします。
文字通り、岩塊が割れてます。

門番のような真っ赤な不動尊に、合掌。

逼割行場

 開山の法華仙人が、弘法大師に通力を見せた跡と
伝えられます。
岩の裂け目を鎖と梯子でよじ登り頂上の白山大権現に詣でます。
山岳修験者達の古くからの行場で、山岳重畳の眺望をほしいままにし、はるかに石鎚を望むこともできます

白山大権現 お逼割 行場ご注意

お行場ですから

遊び気分で登ってはいけません。
吸い殻その他のゴミを捨てないようにご協力下さい。

危険な場所ですから

足元、手がかりには充分ご注意下さい。
上から小石やその他のものを絶対落とさないように気をつけて下さい。
万一不注意によってお怪我なさっても責任は負いません。

当山

せり割行場の入口です。
修行の場であり、危険な場所なので-

このように施錠されています。
納経所でお借りしたカギで開錠、
鎖禅定と呼ばれる岩の裂け目へ。

鎖編みされたロープが垂れています。
しっかりつかんで登ります。

登るにつれ、肩幅より狭くなる岩の割れ目。
湿った岩壁は濡れて滑ります。
雨の後などは入らない方が良いでしょう。

登りきると赤い柵に守られた小径があります。
その奥の裂け目に鎖場があります。

こちらは鎖も生きています。
でもロープの方が登りやすいです。
頭上に最後のハシゴが見えています。



絶壁の尾根に立つ21段のハシゴ。
21は法華仙人の歳の数だそうです。

太い木で丈夫そうなんですけど、
やっぱりつかまる所に困っちゃいます。
ステップをつかんだ方が登りやすいかも。
このハシゴもやっぱり、登るより下る方が怖い~。

白山権現に到着です!
平らな所がひとつもないまさに尖峰です。
ゆっくり休めるような安全な所はありません。

祠を取り巻くように鉄の輪が固定されていて、
そこから鎖が何本か垂れています。
鎖をつかんで祠にお詣りします。
木が成長して北側の風景はちょっと見にくくなっています。

石鎚側の眺望です。
写真左端のお山は石墨山。
行場入口の案内には石鎚山を望めるって書かれていましたが、
写真中央にあるお山が邪魔してよく見えません。

南東側もちょっと見えにくいのでした。
足元は落ちたら絶対死んじゃうような崖なので、
びびって、中津明神山もちゃんと撮れませんでした。
すみません。
撮影後、足を震わせながらハシゴを下り、
対面にあるもうひとつの頂に登りました。

狭い尾根で繋がった-

もうひとつの頂には岩をよじ登ります。

こちらの頂には向かい合うように祠がふたつあります。

周囲は枝葉が密生してて見晴らしはよくありませんでした。

白山権現にお別れして、鎖場を下り戻ります。

今度は岩屋山山頂を目指します。



三十六童子の最上部にある分岐。
「←44番大宝寺へんろ道」の方へ登ります。

尾根に出る直前の石段。

尾根に出ると「四国のみち」の杭が立っています。



歩き遍路さんが毎日歩かれているので、道の状態は良好です。

自然林の中を歩きます。



所所に距離が刻んであるお地蔵さんがあります。

ここのお地蔵様は「九丁」。

尾根上の山道ですから、強風の後はこんな倒木もあります。
人の手の入らない自然の森ですから、倒れる木も大きいです。



道が尾根と別れます。
山頂直下の北斜面を横切りながら西へ向かいます。

この道は遍路道。
登山道じゃないので無駄に高く登らないのでした。

でも、このお山は越えなきゃいけないので、
少しずつ登って高度を稼ぎます。

三十六童子巡りから離れるともうお寺の鐘の音も聞こえてきません。
風の音や鳥の声、自分の足音しか聞こえない静かな山道が続きます。



  

岩屋山山頂の北側にあるカーブです。
山頂に続く尾根と道が高度差もなく、最も接近した場所です。

目印はこの「まむし注意」。
杭の裏を尾根まで登ります。



1分もかからず、尾根に上がれます。
尾根に登ったら左折し、山頂を目指します。
道はまるっきりありません。

歩きやすい所を選んで登るだけです。

尾根に沿って尾根を外れないように登ります。
帰りが迷いそうで心配な人は、
木に赤テープなどを目印に巻いておきましょう。

木木のスリットの向こうに丸い地形が透けて見えたら-



岩屋山山頂に到着です!
山頂は木木に埋もれ、人を寄せ付けない場所でした。

向かえてくれるのは三角点だけ。

「岩屋」四等三角点。
標高は785.26mです



遍路道に戻り、少し先へ行ってみました。

岩屋山を越える辺りにまたお地蔵様がありました。

「十一丁」と刻まれていました。

ひとりごと

小学校の遠足で登った白山権現。
何十年ぶりかに登りましたけど、やっぱり、怖かったです。

鎖場は足元の岩が湿ってて時々靴底が滑ってドキドキしました。
でも、重たい鎖じゃなく、柔軟で軽いロープもあったおかげで楽に登れました。
右も左も岩壁に肩がすぐにぶつかるくらい狭い通路。
高い所を登ってるって感じがあまりしなくて、気持ちの方も楽でした。
行場なのに申し訳ないんですけど、ちょこっと、探検気分も味わえてました。
でも、問題は最後のハシゴ。
あれは足が震えました。
ハシゴはせっまい所に立てかけてあるし、手すりもないし。
子どもの頃登った時はそりゃもー怖かったことを覚えてます。
いまにして思うと、子供らが希望して着いてきたとはいえ、あんな岩峰を登らせた先生って凄いというか、半分、無茶というか。
今時の教師じゃ、まず、考えられないでしょうね。
お寺の人の好意で登らせて貰えるぞ、みたいなことを先生が言って、喜んで僕と何人かが先生に着いて行きました。
鎖もハシゴも子どもながらちゃんと登れました。
先生が下でちゃんと見守っていてくれたから、安心して登れたのかも知れません。
(人間の脳は悪い記憶を消去する傾向があるので、とっても怖かったことを単に忘れてるだけかも…。)
あの時見た白山権現の頂の風景はいまでも覚えています。
季節のせいかもしれないけど、全体的に木や草がいまほどは生い茂ってなくて、岩肌が丸出での、いかにも岩山って感じでした。
山頂に生えてた木もいまより小振りで、いまより少し遠くまで見晴らせた気もするします。
ベンチのような水平の木の板が祠を取り囲むように丸くあったような記憶もあります。

とにかく、怖いながらもまた登ることができて、それが一番嬉しかったです。

せり割行場を出ると、歩き遍路のおじさんがベンチに腰掛けておられました。
僕が降りて来るのを待っていたかのようでした。
扉が開いてたので登ってちょっと覗いてみたけど、草履の靴底がよく滑るのでやめた、みたいなことを話されました。
足元を見ると靴じゃなく、踵のホールドがあるビーチサンダルみたいなのをホントに履いておられました。
草履で山越えしてきたなんて、ちょっとチャレンジャーなおじさんでした。

僕もいつか、お四国を歩いて回ってみたいなぁ。

さて、白山権現を登った後では、岩屋山山頂はもう楽勝でした。
尾根道の遍路道は歩きやすかったし、「まむし注意」にはちょっと気が引けたけど。
道無き道のヤブこぎも思ったほど大変じゃありませんでした。

石仏たちにたくさん手を合わせたおかげか、無事にお山を登ってこられました。
古岩屋の岩峰は巡れなかったけど、今回も楽しい山登りができました。
岩屋山山頂は正直、ちょっと余計ですけど、白山権現はおすすめです。
一応、行場なので、遊びじゃなく、真剣に登って下さいね。

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