番駄ヶ森・ケタ山・大磨山
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ケタ山と大穴
距離 約800m
標高差 約80m
徒歩
下記写真の場所
送電鉄塔・アンテナ施設
見晴らしあり
注意・その他

114番鉄塔から。
尾根伝いに進みますが、また踏み跡がありません。
間伐された枝葉に気を付けて森の中へ。

踏み跡が無いので大変そうでしたが、
東側が植林帯になってるせいで植生境ができてなんとか歩けました。
ひとまず、602m峰目指し、ゆるゆると登って行きます。



  

東斜面が盛大に伐採された尾根に出ました。
伐採されてから数年経ってるせいで、雑木がはびこり倒し、
イバラな植物も多く、尾根も伐採斜面も歩行は困難です。
尾根から少し下がった西側の雑木林の方が歩きやすいです。

  

歩きやすいと云っても、こんな感じに混んでます。
木と木の間が広い場所やけもの道を選び、探検気分で抜けました。
葉っぱが茂る夏は一番苦労する区間かも。
尾根からあまり離れず、下らず、を注意して歩きましょう。



伐採地を通り越してまた植林帯へ。



602m峰を通過。
小ピークにあるのは境界杭だけ。

小ピークに登っては下る繰り返し。
602m峰のある尾根は南北に長いで、
通過するのに時間が掛かりますが、
高度差がわずかなので体力的には楽でした。



小ピークへの登り。
岩がゴロゴロ・ゾーン。

キツツキにほじくられまくった倒木。



  

今度の小ピークは落葉して日当たりもいい感じでした。
目指すケタ山が木立のブラインド越しに見えました(葉っぱが茂ったら見えなくなると思うけど)。



  

鞍部まで降りて、また登り…ってところで、
ふと、足元を見たら、
尾根の上に肩幅ほどの平らな道がありました。

それも路肩に石を積んで造った道です。
こんな人工的な道は城址などで見られるものですが、
ケタ山に城址があったって話は聞いたことがないのし、
誰がなんのために整備したのかなぁ?

  

…と考え事しながら登ってたら、岩場に前を塞がれました。
直登は面倒そうなので、どうクリアしようかと見渡したら、
左に巻いて登る迂回路がありました。
さっきの鞍部から道が続いてたのでした。



  

岩場を乗り越えたら、今度は石積み。
石積みの前を右にくぃっと折り返し登って尾根へ出ますが、気になる石積みです。

尾根へ出てまっすぐ登っていたら-

もっとしっかりした石積みにまた出会いました。
ここも石積みの前を右にくぃっと折り返し、先でまた折り返しましたが-

石積みを上から見ると平地が2段造られてました。
こんな山の中にわざわざ石を積んで、
誰か住んでたのか、なにかお祀りしてたのかな?



石積みゾーンを越えたら、なだらかな植林帯へ出ました。
放置間伐の倒木に気を付けながら林を抜けたら-

  

またまた盛大な伐採地の上部へ躍り出ました。
伐採から間が無い様子で、歩きやすく、東向きの見晴らしも抜群です。



伐採地の一番高い所には大きな岩が露頭しています。
写真を撮りに岩の上に載ると-

  

こんな素敵なパノラマが拡がりました。
正面は大熊城があった大熊山。
井内の谷の名所・段々畑・千枚田も見えました。

  

写真左から、大熊山、地蔵山、皿ヶ嶺連峰の根無山、
樽谷山、梅ヶ谷山、井内峠を挟んで、
善神ヶ森、前々司、手前に鍵山、
写真右端の鉄塔が乗った頂は陣ヶ森。

パノラマを楽しんだ大岩の隣には、なんとも不思議な大きな穴がありました。
車がすっぽり入るくらいの縦穴 or 凹みで-

谷側に通路っぽい凹みがありました。
凹み越し、真っ正面に大熊山。

谷側の凹みを通って穴に入ってみました。
切り株があるところを見ると、穴の内側まで植林されてたみたいです。
穴の周囲は大きな岩が積まれていて-

底に降りるとあきらかに人工的な石積みが…。

石積みの上の土砂は厚く載ってます。
山の上なので、後から埋もれたわけではないような。

こんな丸く加工されたっぽい岩もありました。
ますます不思議な穴なのでした。

  

穴の小ピークを下り、ケタ山ピークへ。
伐採地の端からまた尾根に取りつきます。



急坂が待っています。
取り付く前に、後を振り返ると-

穴があったピークはかなりの急斜面の上にあることがわかりました。
でも、早く植林しないと、大雨降ったら崩れそうでちょっと心配。

急坂すぐに大きな岩が露頭したところがあります。
迂回路がないので慎重に岩の間を縫うように登りました。
こういうところは登りより下る方が面倒だったりしますね。



ケタ山直前の小ピークをクリア。
下ると-



また東側に伐採地。
尾根に沿って進み、
向こう側の森に入ってまた登ると-



ケタ山山頂に到着しました!

山頂には今回の縦走で唯一の三角点。

「扇畑」三等三角点。
標高は、658.52mです。

  

木立のブラインド越しに、
最終目的地の大磨山が少し遠い感じで見えています。
山頂は様様な木々に囲まれているので、
見晴らしはありません。

  

大磨山のひとつ手前、左のピークを目指し、
南西方向へ下りますが、降り口は少し急坂です。

ひとりごと

送電鉄塔からまたまた踏み跡が無くて尾根を外さないよう、慎重に歩きました。
の伐採地ですが、当初は気がつかず通過するところでした。
というのも、あの周辺は特に道がありません。
尾根から右に少し下った西斜面の雑木林を混んだ枝を避けながら進んでしました。
ふと左を見たら森が切れてるようでした。
尾根に戻ってみたら(尾根に戻るのも細い雑木が混んで大変でした)伐採地だった、という感じでした。
伐採地の端っこからの写真が撮りたくて伐採地内を少しバックしようとしました。
でも、周囲は細い雑木や凶器みたいなトゲトゲのイバラがたくさん生えてて、20mほど戻るのにも数分かかりました。

伐採地以降は踏み跡というか、境界線というか、尾根の上は比較的楽に歩けました。
クモの巣もまだ無いし、羽虫もいないし、邪魔な枝をかき分けるぐらいでどんどん進めました。
でも、それも桜が散るまで。
山の緑が急激に元気盛り返しだしたら、新緑で枝葉が混み混みになります。
春に抜けられた木の間も、すぐに通れなくなるほどに変わってしまいます。
送電鉄塔からケタ山の間は夏などはちょっとしんどいかも知れませんね。

辺りから過去に人の手が入った気配がし始めました。
鞍部の石で縁取られた小径は城址や山ん中の集落でよく見られます。
小径のずっと上には石積みされて平らにした場所もあります。
僕には城址っぽく感じました。
炭焼き小屋みたいな、山仕事のベースがあったのかも知れませんが。

…そんな、あれこれ想像しながら歩いてると、面白いことに、その間は急な斜面も気にならなくなります。
普通、1時間も2時間も歩いてると、「しんどいな~」とか「坂、きついなぁ~」とか、内向きな意識が強くなります。
うつむきがちに歩いたりして、文字通り前向きじゃなくなってきます。
でも、そんな時、きれいな花でもパノラマでも、意識を変えてくれるものに出会うときがあります。
すると、落ち気味だった体のリズムが急にアップしたり、元に戻ったりします。
足がだるいな~みたいなことに支配されてた脳が解放されるんでしょうね。

軽くリフレッシュして伐採地に出たら、今度はあの大穴です。
あれはなんの目的で掘られたんでしょう。
ときに山の上にはわき水が湧いたりする不思議なところがあったりします。
そんな貴重な水が湧いてた凹地を石を積んで守ったのかなぁ。
それとも、やはり、城跡?
大熊城が真っ正面にあるから、大熊城の支城、砦かな?
逆に、敵方が監視用に掘った塹壕だったりして。
県の城址資料集には一切、載っていないので、ただの空想ですが。
祠の跡かも知れないし、炭焼きや狩猟のベースだったのかも知れない。
穴の中の石積みは人の手が加わってる証拠なので、自然にできたものじゃないことは確か。
ケタ山に行ったらぜひ立ち寄ってみてください。
あの伐採地からの見晴らしも抜群ですから。

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