![]() |







お山に登ると、命を落とすほどではないけれど、
“小さな大変なこと”がしょっちゅう身に降りかかります。
倒木に針路を塞がれ、浮き石に足をすくわれ、落石に驚き、ヤブでタイムロス、
イノシシの気配におびえ、サルににらまれ、スズメバチに後ずさり、
別れ道で悩み、暗い森で方向感覚を失い、ぬかるんだ坂で尻もち、木の根でつまずき、
終わりが見えない急坂に息が切れ、アップダウン連続の稜線で体力が削がれ、崖ですくみ、
アザミに刺され、ササに引っかかれ、シダのホコリに咳きこむ…。
あ~、こりゃこりゃ。
ふぅ…。
ここでは、実際に出会ったささいなことだけど、案外、大事な、“小さな大変なこと”を、
登山の「落とし穴」と題して紹介してみたいと思います。
急斜面で、しがみつこうとした木が根っこから倒れて焦ったことはありますか?
道のない急斜面を、スギの木につかまりながら登っていた時のことでした。
下の写真のような太さのスギに手をかけたのですが、握ったらすぐにぐらぐら…。

次の瞬間には、下にいた僕の方へ倒れかかってきたので、慌てて両手で支えました。
切り株でもない、ぱっと見、普通のスギがまさかの立ち腐れ。
急斜面で逃げ出すこともできず、手を放すこともできず、仕方なく、つっかえ棒状態。
木を支えたまま、逃げ出す段取りを考えてたら、高いところの枝が隣の木に引っかかって軽くなったので、そーっと移動することができました。
手を放したら、
ミシミシ、バリバリ、ドッスーンっ!
立ち枯れてても、木は木ですね、森中に響くような大きな音を立てて倒れました。
あ~、危なかったぁ (^_^;)
根っこから抜けるように倒れたスギですが、スギは広葉樹の半分しか根が張らない※と云うものの、あまりに貧弱でした。
間伐や下刈りも人の手が全然入ってない人工林だったから、地力の低下とともに痩せて立ち枯れてしまったんでしょうね。
足場の悪い急斜面で、木にバックドロップかけられずに済んだのは、とりあえず、運が良かったのかな。
あれ以来、木も慎重につかまるようにしています。
どこのお山に行っても痩せた放置林は必ずといっていいほどありますから。
それにしても、元気がない森はお山歩しててもつまらないです。
※信濃毎日新聞から、
コナラの根張り、スギの2倍超 信大北原教授ら実証
身近な広葉樹の一つ、コナラの根が張る強さは針葉樹のスギの2倍以上あり、ヒノキやカラマツも上回ることが、信大農学部の北原曜教授(治山学)らの研究で明らかになった。
広葉樹は土壌をつかむ力が強い-と一般に言われてきたが、針葉樹と比較して明確なデータで実証したのは初めて。
「経験的に語られる森林の防災機能は科学的な根拠が薄い」(北原教授)とされ、これまでは砂防ダムなどの施設整備を補完する位置付けにとどまってきた。
広葉樹の強さを示すデータを得たことで、同教授らは土石流災害を抑制する森づくりに応用できると期待。
近く研究をまとめ、県や林野庁に提出する。
試験は県林業総合センター(塩尻市)などと共同し昨年8月、同センターの試験林で実施した。
地形、地質などが同じ条件下にある、樹齢22年のスギ、ヒノキ、カラマツの人工林と、自然に生えた樹齢19年のコナラ林を対象に、スギ17本、ヒノキ19本、カラマツ20本、コナラ17本を選定。
1本ずつ、根元から1メートルの高さにワイヤを掛けて重機で引っ張り、木が傾くまでの荷重の変化(抵抗力)を測った。
このデータを基に、抵抗力の最大値と直径との関係を算出したところ、コナラ、ヒノキ、カラマツ、スギの順に強い傾向が判明。
直径20センチの場合、コナラが5.7トンまで耐えるのに対し、ヒノキは3.7トン、カラマツは3.2トン、スギは2.6トンという結果だった。
また、樹木の近くを掘り、根を横に引き抜いて抵抗力を調べる別の試験でも、広葉樹が土壌をつなぎ留める力強さが分かった。
直径1センチの根の場合、コナラは100キロ余で、ヒノキとスギが77キロ、カラマツは36キロ。
古くから集落の傾斜地によく植えられている広葉樹のケヤキは約250キロと群を抜いていた。
県内の森林面積100万ヘクタール余の約42%を占める人工林の多くは、手入れ不足のため、針葉樹がひょろ長く密生している。
こうした木々は根の発達が弱く、大雨で崩れやすい。
実際、2006年7月の豪雨災害では、間伐遅れのカラマツ林の斜面が崩壊、土石流が襲った岡谷市湊地区で7人の犠牲者が出た。
一方、この時にも集落の上にある神社のシダレザクラなどが土砂を食い止める働きをし、被災後、周辺では住民らがコナラなど広葉樹の植樹を進めている。
県は豪雨災害後の昨年1月、災害に強い森林づくり指針を公表。
人工林の間伐を進めて根を太く強くするとともに、そこに広葉樹を交ぜる「針広混交林」や広葉樹林への誘導を提起した。
今回実証したデータはこうした森づくりを後押しすることになりそうだ。
県指針の検討委員会委員長も務めた北原教授は、土石流が発生する恐れのある斜面の直下と、土石流の流れが緩みだす地点にコナラなどの広葉樹種を重点的に植えることを提案。
「(砂防ダムなどの)施設整備だけに頼らない治山を実現しうる」と話している。
とある山里で、
「人が入らんような山に入りよったら、イノシシと間違って撃たれるかもしれんけん、気ぃつけんといかんぞ」
そう注意されたことがありました。
いまのところ、間違って撃たれたようなことは一度もありませんが、下山してる間ずっと、狭い谷を挟んだ向かいの山から銃声が何発も鳴り響いて、生きた心地がしなかったことはありました。
山で写真のようなライフルの薬莢を見かけたこと、ありませんか?
あれば、そこは狩猟が解禁されたエリアです。
市街地のすぐ外にある山も、年末年始を中心に狩猟が解禁され、畑を荒らすイノシシの駆除などが行われています。
肩に猟銃を担いでオレンジ色のチョッキを着た、猟犬連れのハンターを見かけたら、確実にやってます。
“お山でハンターに撃たれないように気を付ける”なんて、考えたことない人も多いと思いますが、イノシシやシカに間違われて人が撃たれる事故が毎年のように起きています。
松山郊外のお山では、みかん畑に出没するイノシシ退治がよく行われるので、ササのヤブからこぎ出たら、ライフルの銃口がこっちを向いてた (*_*;) なんてことも、ありえないとは限りません。
離れたところからでもハンターに気がついてもらえるような、目立つ色の服装をしたり、鈴やラジオなど、音がするものを携帯しましょう。
イノシシにも気がついてもらえるよ (・∀・)
ちなみに、狩猟はどこでも解禁されているわけではありません。
「鳥獣保護法」によって狩猟エリアや捕獲不可の鳥獣などが細かく指定されています。
国が指定する(昔は禁猟区と呼ばれた)鳥獣保護区、都道府県知事が指定する休猟区のほか、特定猟具使用禁止区域や、市街地、道路、公園、墓地、農地(所有者の許可があれば可)などでは狩猟が禁止されています。
銃による狩猟はNGでも、罠はOKだったりすることはよくあります。
畑を荒らすイノシシには輪っかになったワイヤーの罠がよく用いられています。
けもの道を歩いてて3度ばかり、引っかかったことがありますが、急に足をつかまれる感じで、転びそうになりました。
輪になったワイヤーがバネで締まる単純な仕掛けですが、逃げようともがけばもがくほど締まります。
解くと云うことを知らない動物は足がちぎれでもしない限り、逃げることができないでしょう。
足に噛みつくトラバサミに比べたら安全かも知れませんが、小さな(人間の)子供は力もないし、緩めから方も知らない脱出できないかも。
お子さんと入山する際、“ワナ注意”の貼り紙があったら子供から目を放さないようにして下さいね。

罠とは違いますが、最近は、害獣を電気ショックで撃退する電気柵を張り巡らす畑が増えてきました。
ビリビリ・ショックは動物だって大嫌い。
結構、効果が高いようで、充電池も1カ月くらい保つらしいので、とっても普及中。
電線は膝下くらい低いところから順に張ってあるので、山の上から見ると雑草が邪魔になって見えないことがあります。
足に引っかけて感電しないよう、気を付けてください。
イノシシは、日本中、あっちこっちでブヒブヒ、ブヒブヒ暮らしています。



基本、憶病なので、人前に姿は見せないけれど、柵に取り囲まれた畑や、山芋や木の根目当てにほじくり返した穴、ササを丸く敷いた寝床、水浴び場のヌタ場の足跡など、お山にいれば気配を感じることは多多あります。
イノシシは元来、シカやクマ、サルよりも人間に近いエリアで暮らしていた動物です。
人とイノシシは、神代の時代から火花を散らしてきた間柄ですが、関係が急速にややこしくなったのは明治以降、食物連鎖の頂点にいたニホンオオカミの絶滅が引き金になったと云われています。
天敵がいなくなったイノシシはやりたい放題、増えたい放題になって山の生態系はあっという間に崩れてしまいました。
シカやサルも増えすぎた動物たちはコップの水があふれるみたいに、人里へ、危険を承知で出て行くようになりました。
畑が荒らされたり、下校中の小学生が噛まれたりするのは、天敵であるオオカミを絶滅に追い込んだ人間の自業自得とも云えます。
2010年秋、神戸・六甲山で、“追いはぎイノシシ”が問題になりました。
登山者の間で「ゴン太」と呼ばれ、うり坊の頃から見守られてきたイノシシが、ある日、登山者を襲って弁当やお菓子を奪う恐ろしいイノシシになってしまったのです。
人間の食べ物は高カロリーで、ドングリや木の根なんかで空腹を満たしているイノシシにとっては麻薬のような存在。
弁当のカスや生ゴミで味を覚え、ペット気分でエサをやる一部の観光客らの無神経な行為で、人間に対しての恐怖心を無くした結果、“追いはぎイノシシ”に豹変してしまったのです。
人間の食べ物の味を覚えた野性動物の末路はいつも悲惨です。
山に戻されるのは少数で、ほとんどは銃で撃たれるなど、駆除という名の殺処分にされます。
ゴン太は登山者の後を追い掛けたところを「止め刺し」という槍のような刃物で駆除されました。
イノシシに限らず、野生動物にはエサを与えてはいけません。
※神戸市のホームページから
イノシシに出会ったら
(1) 何もしてこないようなら放っておいてください。
(2) 近づいてきた場合はゆっくりと後ずさりしてください。
急に動くとイノシシが驚いて思わぬ事故につながります。
(3) イノシシは非常に嗅覚に優れた動物です。
リュックのお弁当やおやつのにおいを嗅ぎ付けてやってくる場合があります。
このような場合は食べ物を体から離して逃げてください。
(4) 棒などで追いかけるのはやめてください。
恐怖のあまり逃げ出したイノシシが周りの人を襲うなど危険です。
特徴
・体長は平均100~130cm、体重は約50~80kg。
・平均寿命は5~10年。
・年1回、4~6月ごろ、5~6頭子どもを産む。
・ジャンプ力は約1.2m。
・犬とけんかしやすい。
・後ろむきのキバをもっている(ただしオスだけ)。
補遺:
・夜行性ではありません、昼も夜もうろうろします。
・臆病な生き物です、噛みつかれたり、牙で突かれたり、人を襲うのは、命の危険を感じた時だけです。
・とっても力持ちで、大人一人くらいならあの鼻で簡単に持ち上げることができます。
クマに関しては愛媛では心配する必要はほとんどありません。
愛媛県レッドデータブックの「絶滅危惧Ⅰ類」に指定されていて、ニホンカワウソと同等の絶滅したと見られる存在です。
四国にいるのはツキノワグマは現在、徳島の剣山周辺に20頭前後しか確認されていません!
愛媛では、1972年に中山町影の浦のクリ園で捕獲された雄が最後の一頭でした。
それ以降、クマを見たという人がいたら、それはシカやイノシシと見間違えたのか、世紀の大発見かのどちらかです。
でも、本州には平気にいますので、遠征される際はクマ除けの鈴など、用意してゆきましょう。
重信の御岳山、久万の餓鬼ヶ森、広田の総津権現山、野村の嶽山、朝倉の大黒山など、岩場の先に山頂があるローカルなお山はたくさんあります。
石鎚山の鎖場に比べたら公園の砂場みたいなものだけど、落ちたら命取り、怖いものは怖いのです。
下の写真は餓鬼ヶ森山頂のものです。
この岩場の先には
素晴らしいパノラマが待っているのですが、風化で岩がボロボロ、ポロポロ。
ヒヤヒヤしながら登りました。
岩場の下にいらない荷物を置いた後、
岩場登攀の基本、「三点支持」を守って登りました。
三点支持とは、両手・両足の4点のうち、一度に動かすのは1点だけで、残り3点で安全を確保することから、「三点支持」と呼ばれています。
岩場以外でも急傾斜地のような手も使って登り降りするシーンでは三点支持は有効です。
縦に登る岩場でも足で登ります。
手は足を動かす時の安全確保、もしもの時のために腕の力は温存です。
岩の突起に手を掛けると、

![]()
山から生えてるように見えたのに、ポロっと取れました。
危ない、危ない。
上半身を岩から離すと、足や手をかけられそうな岩の具合がよく見渡せました。
立つような格好になると靴の裏に体重が載るので、摩擦力が増して滑落の危険性も減らせます。

![]()

ぱっと見、安全そうでも、コケの上に松葉や腐葉土がたくさん溜まっているだけで、踏抜いたらアウトって場所もありました。
怖いながらもがんばって登りきれば-
パノラマのご褒美!
でも、岩場は下りの方が難しいし、恐いので、登り以上に足をぷるぷる震わせながら降りました。
警視庁が発表した平成19年中に起きた山岳遭難は、
①発生件数1484件(前年対比+67件)
②山岳遭難者1808人(前年対比-45人)
○死者・行方不明者259人(前年度比-19人)
○負傷者666人(前年度対比+18人)
○無事救出等883人(前年度対比-44人)
③山岳遭難発生状況の推移
10年前の発生件数は1077件、遭難者1341人、死者行方不明251人であったが、登山愛好者の増加により、昭和36年以降過去最高となっている。
さらに、毎年増加傾向である。
態様別発生状況を見ると、道迷い628人、滑落312人、転倒257人となっていて、道迷いが4割近くを占めています
(ちなみに、平成21年は43.5%と増加しています。)
道迷いが発端で転落・滑落に至ったケースもあるため、実際はもっと多いとみられています。
道に迷った後、95%の人は無事、もしくは軽症のみで下山していますが、残念ながら、2%=40人弱の人が亡くなっています。
また、発見までの日数は、8割の人が当日か翌日、数日後の発見は5%となっています。
郊外のローカルなお山に登っていると、大体、はっきりした登山道がないので、5回に1回は迷ってるでしょうか。
一発で山頂まで行けることの方が珍しいし、帰りは手探り、足探りで降りるので、GPSの手助けがあって無事に帰宅できています。
体験的に、下り(復路)の方がずっと迷いやすいですね。
山頂はひとつだけど、下る時は東西南北、360度、どの方向にでも下れてしまいますから。
左の地図は内子大瀬にある747m峰で、赤い線は道を表しています。
(不思議と山頂に至る道が描かれてないんですが…。)
まるでクモの巣…。
地図に描かれてない作業道や踏み跡を書き足したら、真っ赤っかになるかも。
道ひとつ間違えただけで、帰宅時間が2、3時間遅くなることを覚悟しなければいけません。
分かれるのは道だけではありません、尾根も谷も分かれます。
左の地図は、尾根が分岐する例で、東三方ヶ森山頂を中心とした地形図です。
赤い線が主尾根、オレンジ色が支尾根を表しています。
山頂で大きく4つに分かれた尾根は更に分岐していきます。
地図で見れば分かりやすいですが、地上にいると枝分かれに気付かないこともよくあるので、迷う大きな原因になっています。
帰り、迷わないようにするコツは、帰りのことを気にしながら登ることです。
時々、振り返って、帰りに見るだろう景色を見て記憶したり、「この別れ道は分かりづらいから、迷うかも…」なんて予感がしたら目印を残したり。
左の写真のように、地面に枝で矢印を残したこともありました。
木の枝に赤テープを巻いたり、倒木で行っちゃいけない方の道を塞いでみたり、道の真ん中に岩を並べたり、分かりやすい目印が基本です。
道迷いは転落・滑落に至ることもある恐いことなので、やらかさない方がいいですが、ごく稀に、迷ったおかげで見晴らしのいい場所や祠や洞窟、美しい滝などに、怪我の功名でたどり着けることもあります。
多少、迷っても焦らずにいられるよう、時間、体力とも余裕を持って望むことも重要です。
毛虫はか弱い生き物です。
でも、刺されたらとんでもなく痒いです (>_<)
今治で山歩中、生まれて初めて刺されたのですが、完治にひと月、苦しかったです。
このまだらカラーの毛虫・チャドクガの幼虫野郎に最初、首の後ろをチクチク。
でも、毛虫だとは思ってなくて、首に巻いてたタオルを取った拍子にコイツはTシャツの内側にコロンって落っこっちゃったのです。
そのまま、山を下りたのですが、時間が経つと共に背中がチクチク、かゆかゆ。
背中をウロウロしながら、あっちでチクチク、こっちでチクチク、思い出しただけでも痒くなるわぁ (>_<)
痒みからぞくぞくっと悪寒が走るような異常な痒みに変わってようやく、毛虫だ!と気がつきました。
その後、知識が皆無だった僕は、安易に、刺さってるトゲ(毒針)をこすり取ろうと完封摩擦みたく、タオルで背中をゴシゴシしてしまい、更に、被害拡大。
毒針は取り去れるどころか、背中じゅうに拡散し、家に着いた頃には痒すぎて気分も悪くなるほどでした。
鏡で見たら、首から腰にかけて、背中一面、真っ赤に腫れてました
尋常ならざる痒みで、脳もパニック、終わりの見えない痒みに、頭がおかしくなりそうでした。
身を持って毛虫に刺された時の正しい処置方法を覚えたので、ご紹介しておきます。
正しい処置方法
①、まず、毒針を取り去ること。
ガムテープが最適です。
ガムテープは強力なので、目に見えない毒針も取り去れます。
刺された場所を貼ったり、剥がしたり、コロコロでカーペットのほこりを取る時みたいに、毒針を剥がし取りますが、押さえすぎると深く刺さっちゃうので軽く、テープを替えながら何度も、何度も。
毛虫は目に見えない微細な毒針を含め、何万本も背負っていますが、その毒針はとても折れやすく、刺さった毒針を手で掻いたりすると簡単に折れてしまい、その折れた毒針はまた刺さります。
根気よく、取り除きましょう。
毒針を除去したら、②、流水で洗い流します。
次、③、病院で抗ヒスタミン含有のステロイド軟膏やかゆみ止めを処方してもらいましょう。
市販の薬では腫れが増す場合もあるので、病院で診てもらった方が安心です。
悪化した場合は抗ヒスタミン剤を内服します。
④、毛虫が触れた衣服は毒針に汚染されていますので、ほかの洗濯物と一緒に洗ってはいけません!
一緒に洗った服に毒針が付着することがあるので、安物なら洗わず捨ててしまったほうがいいでしょう。
⑤、回復後も要注意。
毛虫毒はアレルギーの一種ですから、風に乗って空気中を漂ってきた毒針を吸い込んで症状がぶり返すことも、希にですがあるそうです。
さて、毛虫がみんな、毒針を持っているわけではなく、実は意外と毒のない毛虫の方が多いんです。
悪い毒毛虫の代表がチャドクガで、成虫から幼虫、なんと卵まで毒を持っています!
“茶毒蛾”と漢字で書くのですが、お茶の葉が好きで、ツバキやサザンカにも取り付きます。
風に乗って毒針が飛ばしたり、近づいた人間の体温に反応して反射的に毒針を飛ばしてしまうこともあるそうです。
チャドクガ野郎には要注意です!
農林水産技術情報協会のサイトにも情報が掲載されていますので、参照してみて下さい。
二ノ森からの帰路、リュックに大穴が空く、とんでもないことが起きました。
原因は、蚊取り線香。
リュックにぶら下げていた蚊取り線香の携帯ケースが異常発熱を起こし、リュックの布を溶かして大きな穴を開けたのです!
携帯ケースの底に入れていた予備の線香に引火して、折からの風に煽られて発火!
鉄の携帯ケースは焼けた炭を入れた鉄鍋のように加熱し、化繊でできたリュックを焼き溶かしました。
気が付いた時には火は消えていましたが、リュックの大きな穴を見つけて、腰を抜かすほど驚きました。
直径15センチの穴が開いたほか、内ポケットに入れてたティッシュや地図帳の表紙まで焦げていました。
その内ポケットにはライターも入っていたのですが、もし、引火してたら、人間カチカチ山!!!
それどころか、堂ヶ森・二ノ森のササ原にも飛び火して巨大な山火事に発展していたかも知れず、リュックがダメになったことより、そっちのほうが恐くて、背筋がぞっとしたのでした。
以来、予備の線香は円形タッパーへ、別々に携帯するようにしました。
蚊取り線香の小さな火だって、火には変わりがありません。
火には充分、気を付けてくださいね
広田の北ヶ森からの帰り、アシナガバチに刺されてしまいました!
スクーターで坂道を下っていたら、急にお腹がチクーーって!!! (>_<)
びっくりして、スクーターを路肩に停め、お腹を見たら、服に脚が引っかかったアシナガバチがじたばたしてました!
「あ!刺された!」と一見で分かったので、服をぱたぱたさせてアシナガバチを逃がした後、シャツをめくって見たら、もう赤く腫れてました。
毒針は見当たりませんでした。
アシナガバチやスズメバチはミツバチと違い、針は抜けず、その代わり、何度もぶっ刺せるのです。
一匹が何度も刺してくるので、怖いです。
状況的には、走行中、飛んでたアシナガバチとぶつかり、アシナガバチの脚が服の繊維に引っかかったようです。
そこへ、首から提げていたデジカメの携帯ケースがぶつかってきたため、アシナガバチは“襲われる!”と反応、服の上から刺したようです。
スズメバチじゃなくてヨカッタけど、充分痛かった (T_T)
ハチに刺されたのは生まれて初めてのことで、痛くておまけに痒い。
対処の仕方も分からないから、とりあえず、持ってたポイズン・リムーバーで毒を吸い出しました。
痛みや痒みが治まるまで、2週間以上もかかったけど、刺されてしばらくは、ハチに刺されて死んだ人がいるってことを思い出して、もしかしたらと思うと怖かったです。
いわゆる、アナフィラキシー・ショックってやつです。
刺された場所は、ぐじゅぐじゅした変な穴が開いちゃうし、ハチ毒の恐怖におびえた2週間でした。
ちなみにアナフィラキシー・ショックは、過剰なアレルギー反応のこと。
ハチ毒の場合は、最初のハチ毒に対抗して体内で作られた抗体が次回のハチ毒に対して過剰反応を起こしてしまいます。
そう、1度目より、2度刺された時の方が要注意なのです。
症状としては、じんましんや呼吸困難、めまい、意識障害などで、急激な血圧低下などの症状があらわれるとショック症状を引き起こし、命にかかわる危険な状態に陥ることもある、恐いものです。
ハチ毒が原因のアナフィラキシー・ショックでは、毎年30人くらいが亡くなっています。
「今度刺されたら…。」
そんなことが頭にいつもあって、しばらくはお山に行きづらい日々が続きました。
でも、よくよく調べると、アナフィラキシー・ショックで亡くなるケースは実はとっても稀なことで、2度目だから死ぬ、なんてことは滅多にないそうです。
また、種類が違うハチだと毒の成分が異なるので、アナフィラキシー・ショックも起きづらいそうです。
ちょっと安心しました。
とはいえ、単純に痛いのはイヤなので、ハチには充分すぎるくらい、気を付けてお山歩しています。
ハチ(スズメバチ)に刺されないためには、
(1)手で振り払わない … 敵、または攻撃していると判断される。
(2)顔を両手で覆う … 人間の顔は口と目が一番よく動き、黒目を襲ってくるため。
両手で顔を隠して指の隙間から覗くと、恐怖で手を振り払わずにいられる利点も。
(3)走って逃げるより、ゆっくり動く … 秒速10センチで、刺激しないように後ずさる。
遭わないためには、
(1)黒い服は避ける … 黒い服、黒い部分は刺されやすい。
(2)香水や整髪料は避ける … においに敏感で、興奮しやすい。
ハチは黒いものを集中的に襲う傾向があります。
巣を襲って蜂蜜や幼虫を食べちゃう天敵のクマが黒いからだとか、同じく蜂蜜を取る人間(日本人)も髪や瞳が黒いから、黒を襲う習性になったとも云われています。
(コントラストの激しいものを襲うと云う説もあります。)
ハチが冬眠する冬場を除いては、黒い服装で出かけない、髪の毛も帽子をかぶって隠すのが大切です。
最恐のスズメバチでも、好き好んで人を襲うわけではありません。
そこにはちゃんと、襲うなりの理由が存在しています。
大抵は、巣の近くに侵入した時で、急に動くものを敵だと認識し、まず警戒します。
攻撃の前段階としては、まず、くちばしをカチカチ鳴らして威嚇・警告します。
カチカチされたら、近くに巣があると思って間違いないので、来た道をそーっとバックして退散しましょう。
近くを飛んでるスズメバチがカチカチしなかったら、フローラルなシャンプーの香りに惹かれて飛んできただけかもしれません。
いずれにしろ、大切なことは、刺激しないことです。
話が通じる相手ではないので、ハチには低姿勢で。
身を屈め、ハチの視界から消えるのも緊急避難としては有りです。
手で追い払ったりするのは自殺行為ですからやめましょう。
運良く殺せたとしても、死んだハチの体液の匂いが仲間を刺激する場合があります。
相手は数で攻めてきますから、無駄な抵抗はやめて、とにかく退散することが大事です。
